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“日大悪質タックル”被害者、奥野がMVP 一時は「アメフト辞めたい」 甲子園ボウル (1/2ページ)

 「今年をひと言でいうと? “波瀾万丈”ですね。こんな1年はもうないというくらい、いろいろな経験をした。いい勉強にもなりました」

 アメリカンフットボールの全日本大学選手権決勝『甲子園ボウル』(16日、甲子園球場)で関学大(西日本代表)が37-20で早大(東日本代表)を下し、最多優勝回数を更新する29度目の制覇。この試合の最優秀選手賞と年間最優秀選手賞(チャック・ミルズ杯)をダブル受賞したQB奥野耕世(2年)はこう吐露し複雑な表情を浮かべた。

 社会問題化した“日大悪質タックル問題”の被害者だ。5月6日の定期戦で日大DL宮川泰介から不必要なタックルを受けて負傷。被害者にも関わらず、SNS上では、日大びいきの人間なのか、奥野に危害を加えるという趣旨の書き込みもあり、「アメフトを辞めたい」と口にしたこともあった。

 小学生の頃からQBを務める生まれついての司令塔は、ケガの回復とともに本領を発揮。今季初めは4年生2人に次ぐ3番手のQBに過ぎなかったが、名門のレギュラーを奪った。

 「騒動とか関係なく、今まで通り接してくれたチームメートのおかげ」としみじみ振り返り、この日の甲子園ボウルについても「パスはうまいレシーバーに助けられました。優勝はめちゃくちゃうれしいですが、(ミルズ杯は)周囲の人たちに助けてもらったおかげで取れた賞だと思います。周りに感謝しています」などと“感謝”を何度も繰り返した。

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