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【zak女の雄叫び】《zak女の雄叫び お題は「聖」》空手の聖地の日本武道館で全日本選手権 メダル候補の植草歩が4連覇

 東京五輪で新種目に採用された空手。日本武道館で今月9日、全日本選手権の個人戦が行われた。体重無差別で実施された組手の女子は11月の世界選手権銀メダルの植草歩が4連覇、同男子は香川幸允が5年ぶり2度目の優勝を飾った。東京五輪の出場選考の指標となるランキングに影響する大会ではないため、欠場した有力選手も多かったが、2選手とも“聖地”で開催される大会に特別な思いがあった。

 植草は組手の女子で史上初の4連覇を達成。「歴代の先輩が達成できなかった。伝説を作るのが私でありたいと思っていた。自分をほめたい」。得意の突きが次々と決まり、全5試合で相手に1ポイントも与えない完勝だった。

 今年の世界選手権女子68キロ超級決勝では、ギリシャ選手に0-3で敗れ、2連覇を逃した。「大きな挫折だった」。約1週間、負けた試合の映像は一切、見ないで過ごした。しかし、トレーナーから「おまえ、落ち込んでるんだろ。空手から離れたいんだろ」と言われ、「弱い人間だと思われたくなかった」と見たくなかった映像を何度も見て、敗因を分析した。「勝つ事ばかりに目が行きすぎて、相手に合わせる突き方など、基礎的な部分を怠っていた」。原点に戻って攻撃技などを修正し、今大会に臨んだ。

 植草の試合では観衆から「植草、頑張れ」との声援がたくさん飛んだ。「今までにないくらい武道館が満員だった。応援があったからこそ、自分も(最高の)パフォーマンスができた。来年からは『植ちゃん、頑張って』と言ってもらいたい。もっと自分が強くなって、五輪で優勝したい」と誓った。

 一方、ナショナルチームの一員でもある香川は「トップ選手が海外のシリーズに出ていて『今年の全日本はつまらなかった』と絶対に思われたくなかった。自分が絶対に勝とうと思った」と強い決意で試合に臨んだ。

 初戦は招集が早く、試合前に裸足で長時間待たされたことで両足がけいれん。相手に先取された。「覚悟を持って臨んだのに、1回戦で負けたら、しゃれにならないと頑張った」と、3-1で逆転勝利。決勝では、相手を倒しての突きを決めるなど6-2で圧勝し、日本王者に返り咲いた。

 空手家にとって、日本武道館は特別な場所。今大会に出場した理由を問われた香川は「僕は、やはりこの舞台がすごく好き。雰囲気も好き。小さいときから見てきた。表彰台で(周りを)見たときに優勝したんだなと思えた」と少年に戻ったような表情で語った。東京五輪で空手は、日本武道館で2020年8月6~8日に開催される。(K)

 空手にはイケメンも美女も多いと感じた野球担当記者。

【zak女の雄叫び】取材や日常…。女性記者21人が月ごとのキーワードで本音を綴るリレーコラムです。12月のお題は「聖」です。