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優勝争う高安 みせた!大関の意地 大相撲・九州場所

 10日目=20日、福岡国際センター

 2敗の大関高安(28)は東前頭5枚目の千代大龍(30)にやや押し込まれ、組み止めた形は不得手の右四つ。それでもつかまえてしまえば地力の差は歴然で、左上手を取り寄り切った。

 10日目にして勝ち越し。「落ち着いて前に出られた。立ち合いの踏み込みだけ気をつけたが、前に出られてよかった」と振り返った。

 横綱不在の今場所の優勝争いは大混戦模様。この日を終え、貴景勝の1敗をトップに、2敗が高安、大栄翔ら4人。まだ十分望みがある3敗は豪栄道ら3人で、合わせて8人も圏内にいる。

 稀勢の里が5日目に休場したとき、「こうなったら高安あたりに引っ張ってもらわないと」と藤島審判副部長(元大関武双山)が言っていたが、ピリッとしなかった。

 ようやく、中日に正代を突っ張って一気に押し出し、目がさめた感じだった。

 その中日にNHKのゲストとして放送席に中日のヘッドコーチに就任した伊東勤氏(元西武・ロッテ監督)が座った。相撲に関してもなかなかの博識ぶりで、高安との交友も披露した。

 「大関は本当にお相撲さんかと思うような好青年。カラオケに行ったこともあるが、よく気がつき楽しかった」

 伊東さんは、土俵に上がった高安の表情が、好青年から厳しい勝負師のそれに激変しているのに驚いた様子だった。1敗で突っ走る貴景勝を逃してはならないという、大関としの責任感からか、表情は日に日に厳しさを増している。

 「優勝争いは内容的に貴景勝が有利だが、何が起こるかわからない。高安が1差で踏ん張って貴景勝との直接対決で勝てば、がぜん盛り上がる」と藤島副部長。優勝経験のない唯一の大関として、高安の意地のみせどころだ。

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