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栃ノ心“まさか”の五分折り返し 先場所に続きカド番のピンチ

 ■8日目=18日、福岡国際センター

 大関栃ノ心(31)がなんとか4勝4敗の五分で中日を折り返した。

 前日に大関高安を破った竜電が、この日も右四つで頭をつけた。高安戦と同じ体勢だったが、栃ノ心は竜電の左を徹底して殺し、辛抱し切れずに相手が引いたところで、左上手をがっちり引き寄り切った。

 「相撲はダメだね。もっと前に攻めたい」と不満が口をついた。

 先場所は名古屋場所で痛めた右足親指の後遺症で、14日目にようやく勝ち越し。安堵感から涙を流したほどだった。

 その後、秋巡業を皆勤。大関に上がる頃の力強さが戻り、「こりゃ優勝候補ナンバーワンだ」と帯同した親方衆が舌を巻いた。

 場所前には食品メーカーの「フジッコ」から化粧まわしを贈られた。独特のとろりとした粘りが特徴の故郷ジョージアの「カスピ海ヨーグルト」のロゴ入り。「相撲も粘りが重要。いいですね」とごきげんだった。

 何の問題もなく迎えたはずの九州場所だったが、5日目から3連敗。黒星先行で優勝はおろか先場所に続きカド番のピンチが迫る。

 藤島審判副部長(元大関武双山)は「名古屋で痛めた右足親指のけがが、まだ治りきっていないのかもしれない。踏ん張りがきかない」と心配そうに話している。

 今年は優勝した初場所の14勝はじめ、前半3場所だけで37勝。途中休場した名古屋で5勝、秋は9勝と失速したが、九州場所前の時点で51勝を挙げ鶴竜と並び年間最多勝争いのトップだった。これで55勝。鶴竜が全休のため断然有利のこのタイトルだけは渡せない。