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ひょっとすると…初優勝も見えてきた? 貴景勝、移籍も前向き

 ■6日目=16日、福岡国際センター

 お客さんは正直だ。初日は日の出の午前6時50分には、当日券を求め約200人ほどが福岡国際センターの窓口前に列を作ったが、横綱稀勢の里の黒星続きで一気に減り当日券も売れ残るほど。

 札止めは初日だけで6986人の入りが、5日目には6150人まで激減。この6日目は何とか札止めになったが、3横綱不在。そんな「1年納めの場所」が泣く寂しい土俵で気を吐いているのが関脇貴景勝だ。

 初日に稀勢の里を突き落とし、休場につながる右ひざのけがを追わせると、前日まで5連勝。相手にまわしを許さず、動き回っての相撲には連日、館内から大歓声がわき上がる。いまやなくてはならない土俵の主演級の一人だ。

 この日も魁聖を相手に頭で当たり、左からおっつけ右のど輪で攻めてから左からの突き落とし。もう1人の全勝栃煌山が敗れたため単独トップに立った。

 しかし、貴景勝は「単独トップ? 相撲は6日間で終わるわけじゃない。まだ倍以上ある。関係ない」と涼しい顔。「帰りの車で悔しがらないような相撲を取るだけ」と続けた。

 育ての親、元貴乃花親方(元横綱)が相撲界を去り、千賀ノ浦部屋所属で新たな相撲人生が始まったばかり。「新しい環境にマイナス面はひとつもない」と前向きだ。

 大関陣も安定感はいま一つ。ひょっとするとひょっとする雲行きだ。藤島審判副部長(元大関武双山)は「1日で流れが変ることがある。15日間は長く、なかなか簡単にはいかない」としながらも、「タイプ的に迷う相撲じゃないから」と期待ものぞかせていた。