記事詳細

【zak女の雄叫び】《zak女の雄叫び お題は「涼」》夜のダンクシュートに潜む危険

 夜のダンクシュートを決めた男たち。そんな不名誉な称号とともに、日本に強制送還され、謝罪会見を開いた4人の男子バスケットボール代表選手に対し、「そこまでしなくても」「相手も仕事なのだから」とかばう声が後を絶たないといいます。

 ちょっと待て。冗談じゃないぞ。

 女性だから厳しく言うのではありません。税金を使って日本代表として赴いたのだから。…それもあるけれど、私が怒っているのはそうした理由ではありません。

 五輪やワールドカップに比べたら小さいかもしれませんが、アジア大会はアジア各国の選手が集まる4年に1度の大きな大会です。そんな国際大会で、全試合が終わった時期ならまだしも試合はまだ続くのに、4人はあまりにも自覚がなさ過ぎではないでしょうか。ドーピングに対して。

 連日メダルラッシュの日本競泳陣ですが、代表に選出された古賀淳也選手は今年5月、ドーピング違反で資格停止処分を受け、アジア大会の代表も取り消されました。「世界でもっともクリーン」が売りだった日本ですが、最近はカヌーの日本代表候補がライバル選手の飲み物に禁止薬物を入れた事件も起き、ドーピング違反に引っかかる選手も増えてきています。

 「飲んでいたサプリに禁止薬物が入っていた」など故意ではなく過失がほとんどではありますが、検査精度が上がった昨今、代表選手たるものは食事だけでなく、触れるものや行動範囲すべてにもっと注意を払わなければいけません。

 それなのに、代表ユニホームを着て歓楽街を訪れて食事を取り、お金を払って女性と性行為に及んだ上、けろりと宿舎に帰ってくるとは。あまりにも危機感がなさ過ぎではないでしょうか。

 8年前、西アフリカのブルキナファソに滞在したときのこと。ビールを注文すると、店員が蓋の空いていない瓶ビールとグラス、コースターを置いて去っていくではありませんか。

 客が自分で開けなくてはいけないなんて面倒。そう言いかけた私に、現地の人が教えてくれました。「蓋が空いていたら、毒が入っているかもしれない」

 驚いたことに、コースターだと思っていたプラスチック板はグラスの上に置く蓋でした。ハエが多い国ですから虫除けの意味もあるのでしょうが、「何を入れられるかわからないから、席を立つときは飲み干してから行く」「常にコースターで蓋をしておく」といった不思議な風習は、今も呪い師による毒殺が起きるこの国ならではの“自衛策”でした。

 アジア大会が行われているインドネシアが危険というつもりはありませんが、日本代表なら常にこうしたリスクを念頭に置いて行動してもらいたいのです。2年後には母国で五輪が開かれるというのに、選手たちはドーピングへの備えも教えられていないのでしょうか。荒涼たる気持ちになりました。(み)

 演劇大好きなアラフォー根無し草。最近、体が硬くなってきたのが悩み。

 【zak女の雄叫び】取材や日常…。女性記者21人が月ごとのキーワードで本音を綴るリレーコラムです。8月のお題は「涼」です。