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レスリング・栄和人氏「行き違いあった」 伊調馨選手と面会希望 教え子たちに指導望まれ涙ぐむ

 「常に他人に敬意を持って接したい」。日本レスリング協会が4月に伊調馨(かおり)選手へのパワハラ行為を認定して以降、公の場で初めて姿を現した、協会前強化本部長の栄和人氏は14日、反省の言葉を繰り返した。

 至学館大の監督を続ける栄氏は、この日開幕した全日本選抜選手権の試合開始前、弁護士に付き添われる形で会見した。

 グレーのスーツにネクタイを締め、神妙な面持ちで姿を現した栄氏は冒頭、伊調選手とコーチだった田南部力氏の名前を挙げ、「深くおわび申し上げたい」と頭を下げた。

 その後は、持参した書面を読み上げる形で説明を続けた。「パワハラ認定を真摯(しんし)に受け止めたい。常に他人に敬意を持って接することを心がけ、イチ指導者として日々精進したい」。謝罪の言葉を重ね、今後、協会側が設定したパワハラの再発防止講習を受けることも明かした。

 問題をめぐっては、伊調選手と田南部氏らが栄氏からパワハラ行為を受けたとして、レスリング関係者が1月、内閣府に告発状を提出していたことが2月末に発覚した。

 第三者機関は栄氏ら協会側と、伊調選手ら告発状にかかわった関係者の双方の聞き取りを行い、栄氏が伊調選手に「よく俺の前でレスリングできるな」と発言するなどパワハラ行為があったことを認定。協会もパワハラ行為を認めて4月に謝罪し、栄氏は強化本部長を辞任した。

 パワハラ行為が起きた原因について、栄氏は「コミュニケーション不足だった」と説明。「田南部コーチには指導力があり、(伊調選手だけでなく)他の選手にも時間を費やしてほしかった。そういう行き違いがあった」と訴えた。

 指導を続ける至学館大学の教え子からは、大会前に大学関係者を通じ「あなたの指導を受けたい」と伝えられたといい、「選手の前で涙が出てきた。この子たちのことを何とかしてあげたいという思いだ」と涙ぐんだ。

 伊調選手については、直接の謝罪はできていないといい、栄氏は「会いたい。大会期間中にタイミングがあえば」とも話した。

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