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【編集局から】貴乃花親方の言葉から、45歳の再出発へ強い意思がみえた

 貴乃花一門が解散します。こう言葉にすると大げさに聞こえますが、貴乃花親方の生き方からすればこれは至極真っ当なことなんです。

 同親方が角界に入門して今年で30年。15歳の入門時から、私はみつめてきました。とにかく相撲に関してはマジメ一徹。それは尊敬してやまなかった亡き父の初代貴ノ花や、伯父で“土俵の鬼”と呼ばれた初代若乃花が築き上げてきた花田一族のプライドを守り抜きたい、その一念の30年だったような気がします。

 一連の騒動の際、「朝起きると、今日も生きていた、そんな思いになったこともありました」と屈託ない笑顔で話してくれました。その笑顔の裏にある苦しみも垣間見えました。

 僭越ながら「これからは自分の言葉で発信するのが一番だよ」と貴乃花親方に提言しました。「はい、わかりました」と言った親方はその後、われわれ記者やカメラに囲まれてもしっかり自分の言葉で話しています。役職最下位の平年寄まで降格し、「一兵卒」という言葉が一人歩きしていますが、「他に何かいい言葉がないですかね?」とも。今回、貴乃花一門の看板を下ろすことを決めた親方の「ゼロからスタートです」との言葉からは、45歳の再出発へ強い意思がみえました。(久保武司)