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【神谷光男 スポーツ随想】大相撲巡業の土俵は女性に開放していい! 見過ごせない春日野氏の「トイレ」発言 (1/2ページ)

 「女性は土俵から下りてください」。京都府舞鶴市の大相撲巡業での場内放送は、海外にまで波紋を広げている。

 筆者は伝統は大事にしたいと思う一人で、大相撲ぐらいは「女人禁制」を貫いてもいいのでは、と思っているが、もちろん時と場合による。

 今回のように土俵でのあいさつ中に倒れた市長に女性看護師が懸命な救急措置を施しているときに「女性は…」の場内放送は言語道断。伝統より人命最優先は当然だ。

 大体、たった1日しか使われない巡業の土俵に神様が降臨するヒマがあるのか。年6回の本場所では、初日前日、神官装束の立行司が祭主となり理事長以下役員や、三役以上の力士が参列して土俵祭りを行う。祝詞を奏上し、土俵中央の穴に洗米、塩、するめ、勝栗などの鎮め物を埋めるなど、おごそかに神様をお迎えし土俵の安泰を祈願している。

 一方、巡業では先乗りして土俵を作った呼出したちが、土俵中央に盛った砂にお神酒や塩をかけ、勧進元らと安泰を祈願する。とはいえ神様に降臨してもらうには簡易すぎるのではないか。

 6日の宝塚市の巡業では、土俵下であいさつさせられた女性市長が「女性だからという理由で土俵に上がれないのは悔しい。伝統を守りながらも変えるべきものは変えていくべき」と話した。

 この市長の言うとおりだ。丁重に神を迎える本場所の土俵はしきたりを守って、女性には遠慮してもらう。ただし救命活動についてはその限りではないとする。市長あいさつなど女性が上がるケースが多い巡業については、「女人禁制」を撤廃しても問題はないだろう。神様も「本場所の安全確保に専念できる」と安心するはずだ。