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緑夢が銅、“成田家”悲願のメダル 3兄妹で挑んだトリノ五輪の雪辱晴らす 平昌パラ・男子スノーボードクロス下肢障害

 傷害乗り越え“成田家初”のメダルを手にした。平昌パラリンピックの男子スノーボードクロス下肢障害(12日)で成田緑夢(ぐりむ、24)=近畿医療専門学校=が銅メダルを獲得し「シンプルにうれしい。常に挑戦をやめないという目標はクリアした」と充実感を漂わせた。

 2人の選手が同時に滑り、勝った方が次のラウンドに進む競技で、準決勝まで進出したものの、転倒。しかし仕切り直しの3位決定戦でも攻めの姿勢を崩さず、スタートからエンジン全開で,前回ソチ大会金メダリストのエバン・ストロング(米国)を圧倒した。期待された金メダルは逃したものの「レースが終わるまで集中していた」。

 兄の成田童夢(どうむ、32)、姉の今井メロ(30)は、そろって2006年トリノ五輪のスノーボード・ハーフパイプ(HP)に出場(予選落ち)。自身も兄と姉を上回る才能の持ち主といわれ、フリースタイルスキーのHPで14年ソチ五輪出場を目指していたが、13年4月にトランポリンの練習中に着地に失敗し、左膝下がまひする障害を負った。4度の手術と約5カ月の入院生活。「20年間続けてきたゲームのデータがゼロになった」と失意のどん底を味わった。

 けがから約1年後、趣味で出たウエークボードの大会で健常者を抑えて優勝。会員制交流サイト(SNS)を通じて障害者から「勇気をもらった」とのメッセージが相次ぎ、「多くの人に影響を与えたい」と新たな夢を掲げた。

 幼少から父の隆史さん(68)の下、兄や姉とともに鍛えられたが、当時は「ロボットだった」と振り返る。けがを機に自立し「今はとても楽しくやっている」と底抜けに明るい。

 童夢も自身のツイッターで「成田緑夢、童夢ダル…いえ、銅メダル獲得!!!」「よく滑りきった!!! そして笑顔が良かった!!!」とたたえた。

 夢を形にした緑夢は16日のバンクドスラローム(各選手3回滑り、最も速いタイムで順位を決定)で再び金メダルを狙う。

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