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小平奈緒と李相花“友情物語”で久しぶりに氷溶けた日韓 親交の一端に「キムチとカルピス」 平昌五輪

 日韓の間で、これほど“イイ話”が語られたことは久しくなかった。女子スピードスケート500メートル(18日)で悲願の金メダルを獲得した小平奈緒(31)=相沢病院=と、五輪3連覇を逃し銀メダルにとどまった李相花(イ・サンファ、28)=韓国=の友情物語を両国のメディアが大きく扱っている。

 「チャレッソ(頑張ったね)」

 小平はレース直後、涙にむせぶ李に近づくと、肩を抱きながら韓国語でこうささやいた。さらに英語で「I still respect you(私はいまもあなたを尊敬してる)」と伝えたという。

 「これまで相花にたくさんの重圧がかかっていることを知っていた。その重圧を克服した相花の努力に拍手を送りたいし、今後も仰ぎ見る存在」とたたえている。

 第14組で出場し五輪記録36秒94をたたき出して首位に立った小平に対し、観客席から大歓声と拍手が湧き起こったが、小平は右手人さし指を口に当てて「静かにして」というジェスチャーを見せた。次の組で滑る李の邪魔になることをおそれたからだ。

 2人は国際大会で顔を合わせるうちに親しくなり、2007年には小平が韓国を訪ね一緒にサウナに行くほどの友人になった。李は「私が奈緒にキムチをあげたこともあるし、奈緒が私の大好きなカルピスを送ってくれたこともある」と親交の一端を明かしている。

 韓国紙『朝鮮日報』(日本語・電子版)によると、この2シーズンは小平の方が李を毎回上回るようになり、特に500メートルでは25連勝。李は小平のことを話す時、名前ではなく「あの選手」という表現を使うこともあったという。李の流した涙は複雑だっただろう。

 金メダル明けの19日の会見で涙を誘ったのが、小平が亡くなった友人について質問を受けた場面だった。信州大時代の同級生でソチ五輪代表の住吉都さんが1月に死去した。言葉を詰まらせながら「常に頭に浮かんだが、レースに集中した。本当は本人に金メダルを取ったと報告したかった」と涙を抑えきれなかった。

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