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小林陵侑、レジェンド超え狙う! 兄・潤志郎も抜き去り一気に世代交代 平昌五輪

 伏兵が飛び出した。ジャンプ男子の小林陵侑(りょうゆう、21)=土屋ホーム=のことだ。

 ノーマルヒル(NH)では日本勢最高の7位入賞を果たし、21位に終わった葛西紀明(45)=同=らを凌駕。16日のラージヒル(LH)予選でも好調に3位通過を果たした。「気持ちもジャンプの調子も乗ってきている」と鼻息が荒い。

 岩手県八幡平市出身。5歳上の兄・潤志郎(26)=雪印メグミルク=とともに五輪初出場だが、この兄弟は何から何まで対照的だ。

 兄が168センチ、55キロと小柄なのに対し、陵侑は173センチ、60キロと一回り大きな体でダイナミックでバネの利いたジャンプが持ち味。

 兄は盛岡中央高、東海大をへて雪印メグミルクに入社し、長野五輪男子団体金メダリストの原田雅彦監督(49)の指導を受けているが、陵侑は同高卒業後、土屋ホームに入り、チームの監督兼選手で日本代表の同僚でもある葛西に師事している。

 兄は昨年11月19日のポーランドでW杯初勝利を挙げたのをはじめ、今季W杯個人総合8位につける好調ぶりで、この平昌五輪でも表彰台候補に挙がっていた。一方、陵侑は今季W杯序盤不振で予選落ちが2度。五輪でもほとんどノーマークの存在だった。

 ところがふたを開けてみれば、兄はNHでまさかの31位に終わり、上位30人による決勝進出にも0・2点届かなかった。その兄に「敵を取ってくる」と声をかけて決勝に臨んだ陵侑が、7位入賞を果たした。

 ちなみに、姉の諭果(ゆか)、弟の龍尚(たつなお)を含め4きょうだい全員がスキージャンパーである。

 LHの予選でヒルサイズ越えを果たし、思わず右手で拳を握って葛西監督から禁じられているガッツポーズが飛び出してしまった陵侑。「ヒルサイズ越えはW杯でもなかった。自分の力以上のものが出せたんじゃないかと思う」と謙虚に笑うが、この勢いで兄と“レジェンド”と呼ばれるチームの監督を一気に抜き去り、待望久しい国内ジャンプ界の世代交代を成し遂げてもおかしくはない頃合いだ。

 葛西が「団体戦(19日)のアンカーを任せたい」と指名する絶好調男は、どこまで実力を伸ばすか。

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