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【松本秀夫 プロ野球実況中継】2ケタ勝利も新人王ならず…DeNA浜口に足りなかったもの

 両リーグのMVPおよび新人王が発表されました。パ・リーグMVPのサファテ(ソフトバンク)、新人王の源田(西武)は順当として、セ・リーグの丸(広島)、京田(中日)に関しては意見が分かれそうですね。

 MVPは薮田投手(広島)でもいいのでは? 新人王は浜口投手(DeNA)じゃないの?? とお思いの方もいらっしゃるでしょう。

 薮田はチーム最多の15勝。防御率も2・58と立派な成績。浜口も2ケタの10勝を挙げチームのAクラス入りに貢献しましたが、共通しているのは、ともに規定投球回の143をクリアしていないこと(薮田は129回、浜口123回2/3)。これは選考のマイナス材料です。

 今年の成績を振り返ると、セ・リーグでは2ケタ勝利を挙げながら規定投球回をクリアできなかった投手が、岡田(広島=12勝)、ウィーランド(DeNA=10勝)と合わせて4人います。分業時代の象徴でしょうか(全員が広島とDeNAというのも興味深いところです)。

 そもそも規定投球回を達成している投手がセ・リーグは12人、パ・リーグは13人。昔から投手15傑というくらいですから、これは少ない数字です。

 ごく単純な計算ですが、143試合を6人の先発投手でまかなうとなると、1人あたりの登板数は24試合。最近は6イニングを投げて自責点3以内だとクオリティスタートといわれますから、24を再び6倍してやると、144で規定ギリギリの数字となる。

 そう考えれば、目標の200イニングに届かなかったとはいえ、巨人・菅野投手が指名打者制のないセ・リーグで187回1/3を投げているのは素晴らしいと思います。いまの流れでいけば規定投球回をクリアできる投手は今後さらに減ってしまう気がしますが、流れが変わることはあるのでしょうか。

 ■松本秀夫(まつもと・ひでお) 1961年7月22日生まれ、東京都出身。早大卒、85年ニッポン放送入社。スポーツ部アナウンサーとして「ショウアップナイター」の実況などを担当。2005年ロッテ優勝決定の試合での号泣実況のほか、数々の名言がある。17年4月よりフリー。

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