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冬巡業に貴乃花親方を帯同させず…執行部と溝 日馬暴行問題

 大相撲の横綱日馬富士関(33)=モンゴル出身=が平幕貴ノ岩関(27)に暴行し負傷させた問題を受け、日本相撲協会が来月3日から始まる冬巡業に、貴ノ岩関の師匠でもある貴乃花巡業部長(元横綱)と玉ノ井巡業副部長(元大関栃東)を帯同させない方向で調整を進めていることが19日、複数の関係者の話で分かった。

 巡業中の力士を管理する責任がありながら協会へ報告義務を怠った可能性があり、危機管理委員会による調査を優先させるためだが、貴乃花親方が抱く現執行部への不信感が、今回の不祥事をより複雑にさせているとみる関係者は多い。

 昨年1月の理事候補選。日馬富士関の師匠の伊勢ケ浜親方は当初劣勢だったが、一門が異なる貴乃花親方を支持する勢力の協力を得て当選した。その後の理事長選では、伊勢ケ浜親方が貴乃花親方を支持。反八角派として結託したが、貴乃花親方は八角親方(元横綱北勝海)に完敗。複数の協会関係者は「貴乃花親方と伊勢ケ浜親方の良好な関係は崩れた」と証言する。

 一方で貴乃花親方の八角体制への反発は根強いといわれ、協会の公式行事である横綱審議委員会の稽古総見を欠席したり、協会主催の講習会に部屋全体が不参加ということもあった。

 今回の暴行問題では、貴乃花親方は11月3日に鏡山危機管理部長(元関脇多賀竜)から聞き取り調査を受けた際、既に被害届を出していたにもかかわらず「よく分かりません」と回答。日馬富士関に対し民事訴訟などの法的手段を検討する意向も示した。来年1月の初場所後には理事候補選が控えておりそのかたくなな態度に理事の椅子をめぐる勢力争いとの声も出ている。

 協会幹部は「貴乃花親方とはまともにコミュニケーションを取るのも難しい状況だ」と嘆息する。貴乃花親方との間の溝は深いが、真相解明が長引けば長引くほど協会が受けるダメージは膨らむばかりだ。(産経新聞)

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