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巨人「世代交代」計画倒れ…結局、左翼は亀井が奪取 新戦力の台頭ゼロで目先の勝利最優先に

 巨人が1日のヤクルト戦(静岡)に大勝。4連勝でAクラス入りを照準にとらえた。開幕からの“育成期間”で期待の若手野手は定位置をつかめず。ベテラン勢で固めた打線が機能し始めた。

 7月30日の横浜DeNA戦(東京ドーム)でサヨナラ打を放った41歳の相川に続き、2試合連続でベテランが気を吐いた。「6番・左翼」で先発の亀井義行外野手(35)が、2打席連続本塁打を含む5打数5安打6打点。「5安打は記憶にない。たまにはこういう日もあってもいいのかな」と照れた。

 世代交代を進めたい今季の球団構想では、二塁と左翼が“若手育成枠”の位置づけだった。左翼に配転された21歳の岡本、24歳の重信、昨秋ドラフト1位の吉川尚らの台頭が期待された。一方で開幕当初、レギュラー経験が豊富なベテランの亀井と村田は、代打としてベンチ待機となった。

 亀井は代打で活躍する一方、たまの先発では結果が出ず。「流れがつかめない部分が感覚的にあった。準備もまた違ってくる」。だが、チームの不振と若手のアピール不足から次第に出場機会を増やし、7月は月間打率・326。左翼の定位置を奪い返した。「若手と張り合うつもりはない。自分のことで精一杯。(24歳の)石川とか出たいと思っているだろうが、監督が決めること。自分はやることをやるだけ」と泰然自若だ。

 同じく二塁も、若手が与えられたチャンスを生かせず、34歳のマギーが三塁から回ることに。空いた三塁には36歳の村田が先発に返り咲いた。

 この日の先発野手で、20歳台は坂本と小林の2人だけ。新勢力は誰も8月まで生き残れず。若手を排して活性化した打線は今季最多の18安打。94試合目にして今季初の2ケタ得点を記録した。

 最大「11」あった借金は5月31日以来の「3」に減少。3位のDeNAに3・5ゲーム差まで肉薄し、一時は絶望視されたクライマックスシリーズ出場が射程圏内に入ってきた。こうなれば残るシーズンは目先の勝利最優先。もはや若手の出る幕などない。

 世代交代はかけ声倒れのまま、“試用期間”が終了した。(笹森倫)

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