「米頼み」の韓国、中国報復に圧力期待 THAAD配備めぐりで“すがるしかない現状”露呈 (2/2ページ)

2017.03.20

17日、ソウルで会談するティラーソン米国務長官(左)と韓国の黄教安首相(右)=ロイター
17日、ソウルで会談するティラーソン米国務長官(左)と韓国の黄教安首相(右)=ロイター【拡大】

 ■韓国、「米頼み」の現実

 【ソウル=桜井紀雄、加納宏幸】ティラーソン米国務長官と尹炳世(ユン・ビョンセ)韓国外相は17日の会談で、韓国での政権交代を見据えて米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の韓国配備や慰安婦問題をめぐる日韓合意の見直しを求める動きにクギを刺した。米国は韓国の次期政権がTHAADに反対する中国寄りの姿勢を取り、北朝鮮の挑発に対する日米韓の連携にほころびが出ることを強く懸念している。

 韓国で5月に行われる大統領選は、THAAD配備に反対してきた最大野党「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)前代表が支持率で他の候補を大きく引き離す。

 尹氏はティラーソン氏との共同記者会見で「外交・安保政策は一貫性がなければならないと国内の政治指導者たちも認識しているはずだ」と牽制(けんせい)。ティラーソン氏も「次期政権は引き続きTHAAD配備を支持すると考えている」と語った。米韓は配備を前倒しし、大統領選までの完了を目指しているとみられる。

 文氏は共に民主党候補による17日のテレビ討論で、THAAD撤回への賛否を明らかにしなかったが、「配備は次期政権で国会の批准や外交努力を経て決めるべきだ」と配備を急ぐ現政府に不満をにじませた。

 ティラーソン氏は18日からの訪中でTHAADが北朝鮮の脅威に対する防衛的な手段だと説明する。記者会見では、THAAD配備に反発する中国が中国人の韓国旅行を事実上規制するなど経済的報復措置を強めていることを「不適切で非常に遺憾だ」と批判。「中国には行動を自制し、THAADが必要になるような北朝鮮の脅威に取り組むよう求める」と述べた。

 THAAD配備に反対の立場を示してきた第2野党「国民の党」の朴智元(パク・チウォン)代表は17日、中国の報復措置を中止させるため「米政府が中国を直接説得するよう政府は要請しなければならない」と主張した。野党側に効果的な解決策があるわけではなく、米国の外交圧力にすがるしかない現状が浮き彫りになった。

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