日本とは「関係改善が容易」? 慰安婦問題、北新型ミサイル、金正男氏暗殺…難題続く韓国外交

2017.02.17

15日、ソウルの中国大使館付近で開かれた集会に参加し、米軍の高高度防衛ミサイル(THAAD)の早期配備を求める人々 (AP)
15日、ソウルの中国大使館付近で開かれた集会に参加し、米軍の高高度防衛ミサイル(THAAD)の早期配備を求める人々 (AP)【拡大】

 【ソウル=名村隆寛】日中との関係悪化など外交問題を抱える韓国に、北朝鮮の新型弾道ミサイル発射と金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(ジョンナム)氏の暗殺といった北朝鮮問題が立て続けにのしかかっている。

 米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の韓国配備に反発を続ける中国。釜山(プサン)の日本総領事館前に違法に設置された慰安婦像の問題で駐韓日本大使が帰国して1カ月以上たち、対日関係も改善していない。

 1月に発足したトランプ米政権とは、今月初旬に訪韓したマティス国防長官と同盟強化を確認するなどし、どうにか関係を維持している。ただ、メディアの論調には“出遅れ”への懸念が目立ち、韓国政府は尻をたたかれている格好だ。

 ここに来て弾道ミサイル発射、金正男氏暗殺といった北朝鮮をめぐる不安要素が重なった。

 韓国の外交懸案は「許容範囲を超えている」(ソウルの外交筋)との見方さえある。朴槿恵(パク・クネ)大統領の権限停止で国政が停滞していることが、韓国外交にさらに足かせとなっている状態だ。

 こうした中、韓国では16日からの独ボンでの20カ国・地域(G20)外相会合に早くから期待が寄せられていた。尹炳世(ユン・ビョンセ)外相は同日の日米韓外相会談で北朝鮮問題への対応を協議し、ティラーソン国務長官と初会談し、米韓同盟の強化について協議する。

 特に韓国が期待するのは、17日の日韓外相会談だ。韓国外務省の16日の定例会見では、韓国メディアから「米国仲裁の下で韓日関係の葛藤を解く議論がなされるのか」といった希望を込めた質問が出た。韓国ではそれほど、日本との関係悪化を懸念する声が高まっている。

 韓国政府は、「日本は中国などに比べはるかに関係改善が容易と認識している」(外交筋)という。ただ、慰安婦問題をめぐる日韓合意の趣旨に反し、ソウルと釜山の日本公館前の慰安婦像は撤去の気配さえない。韓国側が望む対日関係改善を通した外交の逼迫(ひっぱく)状況突破は、韓国の行動次第であることに変わりはない。

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