記事詳細

「世間知らずにもほどがある」金与正氏に北朝鮮国内で批判 (2/2ページ)

 ところが、そんな金与正氏に対し、北朝鮮国民の間では反感が募っているようだ。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、金与正氏が出した米韓合同軍事演習に対する非難談話に賛同する人はほとんどいないという。

 咸鏡北道(ハムギョンブクト)のある幹部はRFAに対し、住民らの反応について次のように語っている。

 「金与正は(米韓の)どんな軍事行動にも迅速に対応しうる国家防衛力と先制攻撃能力をいっそう強化していくと宣言したが、これについて住民らは皆、『朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の現実を知らないか、やたらと大口を叩く世間知らずの戯言に過ぎない』と言っている。また『6月末から夏季訓練に入った兵士たちは食糧がなく、トウモロコシ飯をやっと与えている状態だ。燃料が足らず訓練らしい訓練も出来ずにいるのに、どうやって米国と南朝鮮の相手をするのか』と言って、本当に情けないという反応を見せている」

 北朝鮮は経済制裁とコロナ禍、自然災害の三重苦で確実に弱っており、米韓に対抗して思い切った軍事行動を取るのは難しい。ただ、コロナ対策で国境封鎖を続けているせいで、外部から苦しさの度合いを推し量るのは難しい面もある。

 そんな中、国内の現状を最もよく知る北朝鮮の庶民たちは今、金正恩体制に対する最も辛辣な批判者になっているのかもしれない。

デイリーNKジャパン

関連ニュース