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「東京五輪には行きません」北朝鮮発表のウラに金与正氏の意向か (2/3ページ)

 そして、この談話を伝えた北朝鮮メディアは、彼女の肩書を朝鮮労働党中央委員会宣伝扇動部の副部長としていた。金与正氏は2019年12月以降、党組織指導部に籍を置いていると見られていたが、今回の談話により党宣伝扇動部の所属であることが明らかになった。

 党宣伝扇動部は、国内での思想統制や対外的な政治宣伝、心理戦などを担当する部署であり、同国のあらゆるメディアの運営方針を決定する。東京五輪不参加に関する発表のタイミングも、同部で決定されたと見てまず間違いない。

 また金与正氏は、昨年6月に脱北者団体の対北ビラ散布に反発して南北共同連絡事務所を爆破したことに見られるように、主として対韓国の強硬路線を主導する役割を担ってきた。北朝鮮で対韓国を担当するのは党の統一戦線部だ。そして、統一戦線部は対日戦略も担当している。

 (参考記事:【写真】水着美女の「悩殺写真」も…金正恩氏を悩ませた対北ビラの効き目

 つまり、金与正氏は金正恩総書記の妹として所属や肩書を超越した役割を担いながらも、主には統一戦線部の担当分野を活動のフィールドとしているように見えるのだ。

 そして、北朝鮮が東京五輪不参加を明らかにした6日、日本政府は13日に期限を迎える北朝鮮への独自制裁を2年間延長すると閣議決定した。制裁延長の決定に、五輪不参加をぶつける形となったわけだ。

デイリーNKジャパン

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