記事詳細

【回顧2020】進化が見られなかった政治の世界 コロナ禍でも国会の対面仕事は転換進まず、連日連夜の会合や会食 (2/2ページ)

 自民党本部玄関に非接触のサーモ体温計が設置されたのは11月になってからだし、小さなエレベーターは満員の時が多い。密を避ける行動が万全とは、とても言い難い状況が続いている。

 緊急事態宣言発出に伴う国と地方の役割分担や、陽性者は隔離をしなければならない感染症法上の位置付けなど、第1波の収束後、落ち着いた状況の中で見直すべきことが、なされていなかった。政治の本質的な役割の放棄として重要な問題である。

 「第1波」の課題を放置したことが、「第3波」の到来を許したという見方もある。医療の逼迫(ひっぱく)状態も、これまでで最高となっている。専門家や国民の多くが観光支援事業「GoToトラベル」の一時停止を求めても、決断するまでにはあまりに時間がかかりすぎた。

 一体、この間、政治は何を学んできたのか。国民の我慢強さだけでコロナが乗り切れるのなら、政治家はいらない。政治家は何のためにいて、政府は何のためにあるのか、その「本質」が問われている。

 ■細川珠生(ほそかわ・たまお) ジャーナリスト。1968年生まれ。聖心女子大学卒業後、米ペパーダイン大学政治学部に留学。政治全般、教育、地方行政などを取材。星槎大学非常勤講師(現代政治論)。三井住友建設(株)社外取締役。95年よりラジオ日本「細川珠生のモーニングトーク」パーソナリティー。父は政治評論家の故・細川隆一郎氏。熊本藩主・細川忠興の末裔(まつえい)。著書に『明智光秀 10の謎』(本郷和人共著、宝島社)など多数。

関連ニュース