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【国家の流儀】バイデン政権誕生で米国の“弱体化”加速、中国の脅威高まる懸念も アジア太平洋を守るため、日本も大きな責任を担わないといけない時代に (2/3ページ)

 どちらが大統領になるのかは、米国自身が決定することだ。そして、その決定が遅れるのであるならば、外国としてはどちらが大統領になっても対応できるよう、両陣営と連携を深めざるを得ない。

 そんな二股外交は信義に反するという意見もあるだろう。だが、危機管理の観点からリスク分散を図るのは当然のことだ。現に、日本の菅義偉政権は二股外交を堂々と進めている。

 例えば、菅政権は中国との関係重視を明言する一方で、トランプ政権と連携して台湾のWHO(世界保健機関)総会参加を支持する発言を繰り返している。11月10日、オンライン形式で開かれた総会でも、日本は、コロナ対策で成功している地域として台湾の名前を挙げ、台湾のWHO参加を支持した。中国は激怒しているはずだ。

 実は、2017年に発足したトランプ政権は国家戦略を全面的に見直し、「中国とロシアこそ最大の脅威だ」と規定した。この変更に伴い、中国を仮想敵国とみなして、中国の通信機器最大手「華為技術(ファーウェイ)」を排除したり、米国内の産業スパイを取り締まったりするなど、中国の「覇権主義」に対抗してきた。

 一方、民主党のバイデン氏には、米国にとって最大の脅威は「中国」ではない。人種問題を含む米国内の「格差是正」と「地球温暖化対策」が最優先課題なのだ。

 しかもバイデン政権になって「格差是正」政策が推進されるならば、米国の景気は悪化していくことになる。

 何しろバイデン氏は、格差是正のために、富裕層への増税と貧困層に対する社会保障の拡充を訴えている。最低賃金の引き上げや労働組合の加入促進なども公約に掲げている。

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