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強まる中国関与“経済圏”急ぐ必要あるのか? 15日に合意・署名のRCEPに藤井氏警鐘「中国が牛耳るだけ、日本独自の構想を」

 日本や中国、韓国、東南アジア諸国連合(ASEAN)などが参加する東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の首脳会合が15日、テレビ会議形式で開かれる。離脱を示唆したインドを除く15カ国が協定に合意し、署名する見通しだ。だが、大統領選で混乱する米国を横目に、中国共産党政権が経済的な関与を強めかねないと警戒の声もある。

 RCEPが発効すると、域内の人口と国内総生産(GDP)が、世界の約3割を占める巨大な経済圏が出現する。域内では多くの関税が削減・撤廃され、経済活動が活発になると期待される。

 一方、懸念材料もある。

 インドが対中貿易赤字の拡大を懸念し、RCEPから離脱を示唆して今回不参加のため、他の参加国が今後、軍事的覇権拡大を進める中国に経済的にも懐柔され、共産党独裁国家の影響力が強まりかねないのだ。

 ASEAN諸国は、中国を抑止する観点からもインドとの関係を強化し、RCEPに早期復帰できるような環境整備を進めている。

 国際政治学者の藤井厳喜氏は「インドが参加せず、また、中国と応酬を続ける米国が大統領選後で混乱する時期にRCEPが署名されても、意味がない。いずれは中国に牛耳られる可能性が高い。中国は、日本と米国、オーストラリア、インドが主導する『自由で開かれたインド太平洋』構想に反発し、ASEAN周辺での日米などの影響力を排除しようとしている。日本は国益を考えれば、むしろ、中国無しでASEANと組み、独自の枠組みでの経済圏構想を考えるべきではないか」と語っている。

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