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チーム・バイデンは金正恩の「最大の弱み」を知っている (1/2ページ)

 「オバマ大統領と私は、人権の改善が国家発展の力になると信じている」

 米大統領選で勝利したジョー・バイデン氏はオバマ前政権の副大統領だった2011年8月21日、中国・四川省成都市の四川大学で行った講演で、このように述べた。この時、ホスト役としてバイデン氏と同行したのは、次期最高指導者への就任が確実視されていた習近平国家副主席だった。

 バイデン氏はさらに、米中関係強化の重要性を訴える一方、両国の最大の相違点は「人権」にあるとし、「中国は人権の改善を通じ、さらに自由を手に入れ社会を進歩させるよう望む」と発言。習近平氏の目の前で「中国は学生や市民と政府の交流を大切にするべきだ」とも語り、民主活動家に対する中国当局の弾圧などを暗に批判したという。

 中国に対してこのように要求したバイデン氏が今後、北朝鮮の人権問題からまったく目を背けるとは思えない。大口径の高射銃を使った公開処刑の状況は、衛星画像でも捉えられており、単なる噂や疑いの水準にとどまらないのだからなおさらだ。

 (参考記事:「家族もろとも銃殺」「機関銃で粉々に」…残忍さを増す北朝鮮の粛清現場を衛星画像が確認

 オバマ前政権で北朝鮮の人権侵害に対する批判の急先鋒だったのは、サマンサ・パワー国連大使だった。国連でパワー氏らが北朝鮮を鋭く追及した結果、金正恩氏は「人道に対する罪」を問われかねない立場に追いやられ、北朝鮮はほとんど「半狂乱」とも言えるほどに激しく反発した。もしかしたらパワー氏は、北朝鮮の独裁者を史上最も苦しめた女性と言えるかもしれない。

デイリーNKジャパン

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