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【どうなる?日米関係 米大統領選】トランプ大統領が苦戦した理由 「郊外の白人女性」が崩れた (2/2ページ)

 そういう観点からいけば、今回は経済は好調であり、副大統領候補のマイク・ペンス氏もまともなので、客観的にはトランプ氏に死角はなかったのである。

 トランプ氏が楽勝できなかったのは、新型コロナウイルスの影響もあるが、前回投票した有権者の多くを失ったからだ。特に、大きく崩れたのは「郊外の白人女性」だといわれる。

 彼女たちは、ヒラリー・クリントン氏は嫌いだった。トランプ氏の政策には賛成だし、行儀の悪さは「大統領になったら修正される」と思っていた。ところが、トランプ氏の傍若無人ぶりはエスカレートするばかりで、「子供の教育に悪い」と思われた。中南米難民排斥には賛成でも、親子切り離しを彼女たちは望まない。

 一方、前回より、かなり多くのヒスパニックがトランプ氏に投票したのは、実はトランプ氏の経済財政策が職をつくり出し、社会福祉ばかりの民主党より彼らによいと思われたからだ。

 次回2024年の大統領選では、民主党はバイデン氏が当選しても、しなくても、素晴らしい素質を印象づけたカマラ・ハリス氏が最有力だ。しかし、共和党がスマートで人柄がいい候補を見つけ出すことができたら、ハリス氏に十分対抗できると思う。

 ■八幡和郎(やわた・かずお) 1951年、滋賀県生まれ。東大法学部卒業後、通産省入省。フランス国立行政学院(ENA)留学。大臣官房情報管理課長、国土庁長官官房参事官などを歴任し、退官。作家、評論家として新聞やテレビで活躍。徳島文理大学教授。著書に『ありがとう、「反日国家」韓国』(ワニブックス)、『日本人がコロナ戦争の勝者となる条件』(同)、『アメリカ大統領史100の真実と嘘』(扶桑社新書)など多数。

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