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【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】火山噴火の中でも、最も予知が難しい「水蒸気爆発」 (1/2ページ)

 たんに運が良かっただけの火山災害がある。死者も負傷者もいなかった。それは鹿児島から宮崎にまたがる霧島「えびの高原」の噴火だ。2018年4月19日に起きた。

 噴火が起きた時刻は、戦後最大の被害を出した御嶽の噴火が秋晴れで天気がいい土曜日の昼時だったのと違って、木曜の夕方、午後3時半すぎだった。戦後最大とは14年9月の御嶽噴火で、死者・行方不明者は63人に上った。

 このえびの高原の噴火は、曜日と時間によっては御嶽での火山災害を超えたかもしれない。

 4月の平日の夕方。ただでさえ少ない登山客は帰途についていて、駐車場の車も10台ほどにすぎなかった。噴火を見て、登山客は全員避難できて、死者も負傷者も出さなかった。このために大きなニュースにはならなかったから、知っている人は少ない。

 気象庁は噴火のあとに噴火警戒レベルを3に上げたが、例によって噴火後のことだ。噴火後に3に上げた御嶽の噴火と同じで、間に合わない。

 その後、草津白根の噴火もあった。18年1月。スキー場で死者1人、負傷者11人を出した。

 御嶽では07年3月に小規模な噴火が起きていた。しかし冬季だったので登山客はなく、被害はなかった。スキー場もなく、冬季だったことが幸いしたのである。

 これらの噴火は、すべて「水蒸気爆発」だった。火山噴火の様式の中でも、もっとも予知しにくい噴火だ。

 水蒸気爆発は地下水がマグマの高熱で水蒸気になることで生まれる。地下水はほとんどの火山にある。

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