記事詳細

【高橋洋一 日本の解き方】菅政権で地銀再編どう動く? 融資の不良債権化が転機、公的資金投入で一気に加速 (1/2ページ)

 菅義偉首相は「地方銀行の数が多すぎる」と述べ、再編に前向きな発言をしている。その発言の狙いはどこにあるのか。再編が進んだ場合、どのような影響が出るだろうか。

 地銀の歴史を振り返ると、昭和恐慌が起きた1927年に銀行法が制定された。32年末の時点で普通銀行は全国に538行あったが、36年に中小銀行整理のため「一県一行主義」が掲げられた。これは、戦時体制経済への移行の一環でもあり、その結果、45年に普通銀行は、都市銀行8行、地銀53行まで減少した。

 戦後の50年以降、地銀の新設が行われた。51年に相互銀行法が制定され、無尽会社から相互銀行が設立された、その後それらは第二地銀となった。現在、地銀は64行、第二地銀は38行の計102行となっている。

 これらの地銀は、全国展開、海外展開し金融技術も優れている大手銀行と、人的関係を利用し地元密着型の信用金庫の間に挟まれて苦境に陥っている。このため、金融関係者の間では、地銀をなんとかしないと、今後の経営が成り立たなくなるというのは常識だ。

 そもそも最近の金融環境は劇的に変化している。大手銀をみても、かつてのように一等地にドンと構えていた銀行店舗は少なくなり、店舗が廃止されたり簡素で効率的なものへとシフトしている。フィンテックといわれる金融技術が進展し、伝統的な金融機関以外も参入するようになり、大幅な行員のリストラが行われている。

 新しい金融技術を導入できる大手銀はまだまともで、そうした対応ができない地銀も少なくない。

関連ニュース