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【大前研一 大前研一のニュース時評】高レベル放射性廃棄物、住民の理解得て最終処分場の選定を (2/2ページ)

 菅さんが総理になって、「おい、お前、黙れ」と言ってきたら、黙ってしまうことも考えられる。

 永久保存の最終処分場には、ウランやプルトニウムを取り除いた後の高レベル放射性廃棄物をガラス固化体(ガラスとともに融解しステンレス製の容器へ注入・固化させたもの)にして、それを1000メートルの深さのところに1万年ぐらい隔離する。

 実はこの最終処分場は世界的にも難しくて、スウェーデンとフィンランドしか合意形成ができていない。米国のような国土の広いところで見渡す限り岩塩層があるところでも、これの合意ができていないのだ。

 技術的に漏れる可能性もないので、これが受け入れられないのは、単に住民を説得できないというだけだと思う。永久処分場というと、永遠に放射能が出ていると思われているが、そういうことはまったくない。ヘンに隠さないできちんとした説明をすれば、理解が得られると思う。永久という言葉にも問題があると思う。

 かつて私は、ロシアとの平和条約締結後に地下に永久凍土が広がるツンドラ地帯に埋めさせてもらうというアイデアを持っていた。有害廃棄物の他国へ持ち込むことを禁じたバーゼル条約も両国の合意でクリアできると思っていたが、最近はやはり日本の中で処理しなければならないと思っている。

 その場合、私の案は福島第1原発跡地が永遠に使えないと思われるので、あそこを国が買い上げて、国有地にして永久処理場にすること。

 最終処分場がないのに原発を稼働しているのは、トイレのない家を数多くつくっているのと同じ。こんなこと、いいわけがない。ここは感情に流されずに、永久処分場を日本につくるしかない。 

 ■ビジネス・ブレークスルー(BBTch)の番組「大前研一ライブ」から抜粋。

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