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【大前研一 大前研一のニュース時評】高レベル放射性廃棄物、住民の理解得て最終処分場の選定を (1/2ページ)

 原子力発電所の使用済み核燃料から出る「高レベル放射性廃棄物」(核のごみ)の最終処分場の選定をめぐり、北海道の日本海側の寿都(すっつ)町が第1段階となる「文献調査」への応募を検討している。

 今回、突然、同町の片岡春雄町長が手を挙げたのは、文献調査だけで国から20億円もの交付金が支給されるからだ。町長はさらに第2段階にあたるボーリングなどの「概要調査」までしたいという考えを明らかにしている。合わせると最大90億円いただけることになる。

 調査だけして、その後「NO」と言えば済むと考えているのかもしれない。それなら日本中で手を挙げる自治体もあるだろう。

 実はこれ、半世紀近く行われていて、「この地域の人里離れたところはどうですか?」と一応は話し合いはされているのだが、最終的には知事レベルで、「NO」となることが多い。六ケ所村で再処理と中間貯蔵までやっている青森県は、最終処分場を持ち込む話になれば全てチャラにするという態度を繰り返し述べている。国も青森に押しつけるわけにはいかないのだ。

 今回、調査を進めるためには住民の同意や、北海道で2000年に制定された「核のごみを持ち込ませない」とする条例の改正も必要になる可能性もある。北海道の鈴木直道知事はこの北海道の条例を尊重し、「第2段階になったら反対する」と語っている。

 ただ、鈴木知事にとって菅義偉官房長官は絶対君主のような存在だ。菅さんは法政大学法学部の後輩の鈴木さんと意気投合し、破綻した夕張市長として汗を流しているときに応援、続いて北海道知事選にも引っ張り出した。

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