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【ケント・ギルバート ニッポンの新常識】安倍首相、最大の功績は「外交・安全保障」 次の総理にも「国益」を最優先できる人を (1/2ページ)

 安倍晋三首相は8月28日、突然辞任を表明した。持病である「潰瘍性大腸炎」の悪化を理由に、重い決断を下した。7年8カ月という長い年月、孤独なトップという立場で日本を率いてきた事実に、まず感謝したい。

 これまで安倍首相には数回お会いしたことがあるが、「非常に上品で、物事をはっきりと発言される方」という印象がある。外国人である私にも友人のように接してくれ、人情味を感じたものだった。

 安倍首相の功績として、アベノミクスや雇用増も指摘されるが、最大のものは外交・安全保障面だと思う。民主党政権時代に悪化した日米関係、日中関係を再構築し、主要7カ国首脳会議(G7サミット)でも指導力を発揮した。世界が、その能力の高さを認めている。辞任表明後に、各国首脳が発表したコメントをみれば一目瞭然だ。

 わがもの顔でアジア諸国に脅威を与えている中国に対し、安倍首相は現実主義者として、日本が取るべき安全保障上のスタンスを考慮し、対応してきた。現在は、ドナルド・トランプ大統領率いる米国が何とか中国を食い止めているが、元をたどれば安倍首相の功績が大きい。

 2016年11月、大統領選で勝利したトランプ氏の元をいち早く訪れ、アジアの現状をこと細かく伝えたとされる。日米同盟がより強固となった礎は、まさにこの行動力にあるといってもいい。これまで中国の脅威に関心を示さなかった米国の考えを改めさせたのだ。

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