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香港長官「三権分立」を否定 中国の国安法で統制強化

 香港政府の林鄭月娥行政長官は1日、定例記者会見で「香港は三権分立ではない」と明言し、行政が立法、司法を上回る権力として主導する体制だと指摘した。中国の習近平指導部は、三権分立などを「西側民主主義」として拒絶しており、香港でも国家安全維持法(国安法)により統制を強めた形だ。

 香港基本法(憲法に相当)に三権分立は明記されていないが、三権が相互に抑制してバランスを保つ仕組みが定められており、民主派などは三権分立の政治制度だと見なしてきた。

 一方、中国当局や香港の親中派はかねて三権分立を否定し、香港の政治制度は「行政長官を核心とする行政主導だ」などと主張、対立してきた。

 香港メディアによると、9月の新学期からの高校教科書改訂では「香港では三権分立が実施されていると社会は見なしている」「(香港の法制度は)三権分立の原則を守っている」といった複数の教科書の記述が削除された。 (共同)