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【大前研一 大前研一のニュース時評】米大統領選、まだまだ何か起こりそう トランプ氏“敗北”してもホワイトハウスに居座る可能性も? (1/2ページ)

 米国の民主党候補ジョー・バイデン前副大統領は、オンラインで開催された民主党大会の最終日の20日、大統領候補の指名を受諾し、「われわれ国民が団結すればこの米国の暗黒の季節を克服できる」と国民の結束を呼びかけた。

 この民主党大会には役者もそろっていた。ミシェル・オバマ前米大統領夫人や共和党のコリン・パウエル氏など素晴らしい演説もあった。しかし、盛り上がりには欠けていた。カマラ・ハリス上院議員を副大統領候補に指名すると発表したタイミングが早すぎたんじゃないかという気もする。

 各世論調査でバイデン氏はリードしているが、ドナルド・トランプ大統領があれほどハチャメチャなことをしている割に、支持率にそれほど差が開いていない。トランプ氏が最も嫌いな言葉は「ルーザー」(敗北者・負け犬)だ。まだまだ逆転か居残りの方法を考えているはず。

 その1つが、自分に不利な郵便投票を阻止しようとしていること。新型コロナの感染拡大を避けるため、今回の大統領選は郵便投票が急増する公算が大きいが、トランプ氏は全有権者に投票用紙を送る方法に対し、他の国がでたらめな郵便物を挿入したり遅配の可能性もあり、「不正選挙になるか、結果が出ないかだ。選挙をやり直すことになる」と主張している。

 これについて、郵政公社のルイス・デジョイ総裁は上院の公聴会で「投票用紙の配送を最優先する慣習を継続する」と確約した。また、経費削減を目的とした事業改革を大統領選後に先送りして、遅配が起きないように配慮する姿勢を見せていた。

 デジョイ総裁はトランプ氏と親しく、多額の献金もしている。民主党はトランプ氏の意向を踏まえて郵便投票を妨害するとの懸念を強めていて、「間違いなくその日に届ける」と約束させたわけだ。

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