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【勝負師たちの系譜】最年少二冠達成! 藤井聡太「最年少九段」昇段も濃厚 (1/2ページ)

 藤井聡太七段が、棋聖位を渡辺明三冠から奪取した時、木村一基王位に挑戦していた王位戦では、藤井の2連勝中だった。

 木村は七番勝負が始まる前「彼はもう子供ではありません」と言っていたから、藤井の強さはかなり意識していたと思う。

 念願のタイトルを奪取した翌年、巡り合わせのように若き天才が挑戦者となって追ってくるというケースは、過去何回もあった。

 加藤一二三九段が名人を奪取した翌年は、谷川浩司九段に挑戦され、名人を奪われたし、米長邦雄永世棋聖が名人となった翌年も「あいつが来るんだよな」と覚悟していた羽生善治九段に挑戦され、名人を奪われている。

 今回木村も、藤井の挑戦は想定内であったと思う。

 今回の王位戦を振り返ってみると、木村の受けがことごとく藤井の強烈なパンチの前に破壊されたという印象が強い。

 特に第1、3局では、これで受かるはずという判断を、ことごとく打ち破られてしまった感がある。そして第2局の大優勢な将棋を逆転負けしたことにより、すっかりペースが狂ってしまったかに見えた。

 昔、大山15世名人に、タイトル戦で打ち負かされた挑戦者は、大きな壁を感じたと同時に、自分が持っていた将棋観を否定された感じがして、将棋が弱くなったのではというケースが多々あった。

 これを自分よりはるかに若い棋士にやられてはたまらない。自分らしく受ければよい局面で、受けても無駄だからと思ってしまい、攻めに出て敗れた将棋もあったように見えた。

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