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【富坂聰 真・人民日報】米中対立にみる大国の“不合理”な選択 ファーウェイ排除、米の国力維持につながるのか (1/2ページ)

 米国か中国か--。

 そんな二択があれば、ほとんど日本人は迷うことなく米国を選ぶ。戦後日本の安全保障環境を考えれば、当たり前だ。

 問題は何か。そこに戦略的思考がないことだ。

 自由主義と全体主義(もしくは共産主義)の戦いといわれれば素直に受け止めるナイーブさだ。

 そもそも外交には内政の要素が排除できない。また自国利益を最大化する目的も同じだ。米国にはそれを他国に強いる力がある。そうした要素を抜きに米中対立をあおってよいはずはない。

 米国務省は5日、予告通りに国内通信分野での中国企業の排除に向けた新指針を発表した。通信キャリア、アプリストア、スマートフォンのアプリ、クラウドサービス、海底ケーブルの5分野が対象となる。

 動画投稿サービス「TikTok(ティックトック)」がそのメインターゲットであることは報じられてきたが、運営会社の北京字節跳動科技(バイトダンス)には、米国事業を9月15日までに売却するよう求めている。

 ドナルド・トランプ大統領は、「(売却)交渉は米連邦政府が後押ししており、利益のかなりの部分を国庫に納める必要がある。ティックトックは米国で成長した。米国は『テナント料』をもらう権利がある」と主張している。

 これも自由主義と全体主義の戦いと呼べるのだろうか。

 ほんの20年ほど前にはアメリカの通信傍受システム「エシュロン」がEUで問題になったことがある。ゲルハルト・シュミット欧州議会議員は米企業の公共事業受注のため「CIAが協力している」と指摘した。

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