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【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】暑い夏は紛争が増える!? 自然環境が変動すると社会的な不安増す研究結果 (1/2ページ)

 長くて、各地で大雨の被害を生んだ梅雨が明けた。いよいよ、暑い夏の到来だ。ただでさえ暑い夏に、地球温暖化の暑さが加わろうとしている。さらに新型コロナウイルスが輪をかけた。

 暑いのは日本だけではない。米国・シカゴで年初から7月半ばまでに銃撃された人の数が昨年の約550人から1901人へと跳ね上がり、死者も97人から373人と大幅に増えた。また米国・ニューヨークでも同時期、銃撃された人は795人に上り、死者も200人を超えた。こちらも昨年より大きく増えている。

 これまでも、こうした事件は夏に増える傾向があった。暑い昼間を避けて夜間に人々が外出し、遅くまでさまざまな集まりやパーティーに参加する人が増えるので、銃撃も増すのだ。

 今年は新型コロナウイルスの流行がそれに拍車をかけている。数カ月にわたった外出制限が、米国では5月から6月にかけて緩和されて、都市の住民は一気に屋外に出かけるようになっていた。

 ところで、暑い季節には文明崩壊に至る紛争が起きやすくなるという学問的な研究がある。

 この研究は米国カリフォルニア大学バークレー校の研究者たちが世界的な科学誌に発表したもので、過去1万年の人類史と気候変動の関係を調べた。研究では、自然環境が変動すると社会的な不安定さが増すことを確かめた。

 歴史データの定量分析から気温上昇、または異常降水で気候が標準偏差にして1だけ変化するごとに、個人間の暴力は4%、集団間の紛争は14%も発生頻度が上昇することが分かった。つまり平均気温2度の上昇で、集団間暴力が50%以上も増加するのだ。

 国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が発表した報告書では、地球温暖化で地球の気温はあと50年間ほどで少なくとも2度上昇すると予想される。温暖化が進むと、人々のイライラがつのり、今後さらに世界が不安定になる恐れがある。

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