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「とにかく検査数増」が引き起こすPCRパニック! 全国感染者1300人超も死者なし 村中璃子医師「確たる数字ないなか医療現場は混乱」 (2/2ページ)

 東京都世田谷区の保坂展人区長は各メディアの取材に「誰でも いつでも 何度でも」をキーワードにPCR検査を拡大する意向を示した。これを提言したという東大名誉教授の児玉龍彦氏は参院予算委員会でPCR検査の拡充を主張した。

 村中氏は「キャパシティーを増やすことと、増えた分だけ対象を広げることは話が別。定点観測としてのデータと、調査目的で実施した検査のデータは分けて記録し、発表する必要がある」と指摘する。

 ワイドショーでもとにかくPCR検査を増やして隔離を徹底せよとの論調が多いが、PCR検査には実際は陽性なのに陰性と判定される「偽陰性」の問題もある。逆に「偽陽性」の人を強制的に隔離した場合、人権問題も生じる。

 検査をめぐる意見が大きく分かれていることについて、村中氏は「誰を対象にしてどんな結果が出ているのかなど、データの詳細へのアクセスがある人と、政府や都が発表する、ざくっとした数字にしかアクセスのない人で違いが出ている可能性がある。確たる数字がないなか、医療現場では『何となく感染者が増えている気がする』『それでも無症状や軽症が多いようだ』など、印象だけで判断せざるを得ず、混乱もある」との見解を示す。

 村中氏はこう続けた。

 「現状では、医療が足りずに死者や重症者数が急増するという傾向にはないことから“夏のうちに緩く感染者を増やして集団免疫を獲得する”という意味ではよい状況になっている可能性はある」

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