記事詳細

【勝負師たちの系譜】最年少タイトル保持者誕生! なぜこんなに勝てるのか…神話となった「藤井に悪手なし」 (1/2ページ)

 先週、藤井聡太新棋聖誕生を速報的に取り上げたが、今回は特に奪取の一局をジックリ振り返ってみたい。

 「第91期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負」(産経新聞社主催)で藤井が2勝してからというもの、マスコミの報道は連日で、コロナ禍に大雨被害という暗いニュースばかりの中、久々に明るい話題を振りまいてくれた。

 第3局で、渡辺明棋聖(当時)は藤井相手に初勝利を挙げ、藤井との距離感を掴んだかに見えた。

 第4局の戦型は矢倉戦。渡辺が先手番で誘ったのだが、藤井が第2局と同じ戦いに応じたことが最初の驚きだった。

 渡辺が散々研究してきたはずの戦いに、平然と応じるあたり、藤井の図太さを感じるのだ。

 ただ、渡辺も用意してきただけあって、将棋はやや渡辺ペースで終盤の入り口を迎えた。

 この将棋、他のプロは藤井の終盤での妙手を称える人が多かったが、私は渡辺が勝負を急いで敗れたと思ってみていた。

 少し優勢な終盤で、受けずに攻めて勝とうか、まず玉の安全を図ってから攻めるべきかは、常に迷うもの。渡辺は直線で攻め合ったのだが、藤井の妙手を呼び込んだのと、封鎖される手段に何か勘違いがあったのか、両側から封鎖され、逃げ道がない形で捕まってしまった。

関連ニュース