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藤井聡太旋風で脚光 東大より難しいプロ棋士合格とその収入 (2/5ページ)

 こう書くと「なんだそんなに大変じゃないじゃないか」と思われる方もいるだろうが、それが実は大変なことなのである。奨励会試験に臨んでくる受験者はといえば、小学生将棋名人戦など全国大会の上位入賞者ら強豪ぞろい。渡辺三冠、羽生九段らも小学生将棋名人戦のかつての優勝者だ。こうしたつわものを相手にするので、アマ五段程度の実力が必要と言われ、合格率は約3割という狭き門である。

 ちなみにトップ棋士たちは何歳ぐらいで奨励会に入会したのか。豊島将之竜王・名人は小学校3年生、渡辺三冠は小学校4年生、藤井七段は小学校4年生と、小学生段階で入会している。一方、奨励会の試験に落ちて下部組織の研修会で修業を積み、15歳で奨励会に編入したという棋士もいる。いずれにしてもトップ棋士の多くが早熟であることは確かだ。

 ◆年齢制限で「奨励会」退会の厳しいルール

 奨励会に入ったからと言ってプロ入りが保証されたわけではない。むしろ、ここからが試練の連続だ。

 まず、厳しい年齢制限がある。奨励会入会者の大半は6級からスタート。月に2回の対局日があり、既定の成績を収めれば昇級、昇段できる。最初の試練は初段になれるかどうか。「満21歳の誕生日までに初段になれなかった場合は退会」という非情の掟があるのだ。

 ここをクリアして二段、三段と昇段していくと、待ち構えているのが「三段リーグ」。約30人の奨励会員(三段)が参加するリーグ戦で、半年間に18局を行う(年2回)。2020年度前期は、9月26日の最終局までの長丁場を31人の会員たちがアツい闘いを繰り広げている最中だ。

 この三段リーグで上位2人に入ると晴れて四段に昇段し、プロ棋士となれるわけだ。昨年度後期、初の女性プロ棋士誕生の期待がかかった西山朋佳女流三冠は14勝4敗の好成績で上位3人が並んだが、前期の順位の差で3位にとどまり、惜しくも四段昇段を逃し、大きな話題となった。

NEWSポストセブン

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