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【長谷川幸洋 ニュースの核心】中国の対外膨張路線が過激化…日本は尖閣諸島に政府職員を派遣せよ (1/2ページ)

 中国の武装公船が、沖縄県・尖閣諸島周辺海域への侵入を繰り返している。7月2日に80日連続となり、2012年9月に尖閣諸島を国有化して以来、最長の連続記録を更新した。

 中国は6月16日、ヒマラヤ山脈の国境付近でインド軍と衝突し、少なくともインド側に20人の死者を出した。南シナ海でも、中国の武装公船がベトナムの漁船を追い回したうえで衝突し、沈没させる事件を起こした。

 一連の展開は、中国の対外膨張路線がいよいよ過激になり、暴力化した傾向を物語る。尖閣諸島周辺でも、いずれ似たような事件が起きる、と覚悟しておいた方がいい。

 新型コロナウイルス問題では、中国の責任を追及し、賠償を求める動きが世界で広がっている。香港問題でも、米欧諸国との対立が激化した。国内では「習近平体制への不満が強まっている」との観測が出ている。中国が暴力的対応を加速しているのは「対外強硬路線で国内の不満をそらす」という権力者の古典的手法でもある。

 日本はどうすべきか。

 海上保安庁は荒海の中、警告活動を続けているが「それだけでは不十分。海上自衛隊が出動すべきだ」という意見がある。だが、これは簡単ではない。日本が海上自衛隊を出動させれば、中国も人民解放軍が出てきて、軍事衝突リスクが高まるからだ。

 米シンクタンク「戦略予算評価センター(CSBA)」は5月19日、中国が想定する「軍事衝突シナリオ」を盛り込んだ報告書を発表した。

 それは、海上保安庁の巡視船による中国公船への発砲から始まる。中国海軍は直ちに反撃し、海と空で日中の戦闘が激化するが、米国は日米安保条約を発動せず、不介入を貫く。結局、4日間で尖閣諸島は中国に奪われてしまう、という展開だ。

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