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【高橋洋一 日本の解き方】中曽根元首相の大きな功績 「JR・NTT・JT」3公社“民営化”で成功例作る 安倍政権でも「改憲論」進まず… (1/2ページ)

 11月29日に死去した中曽根康弘元首相が戦後日本に果たした役割や残した功績は何か。

 在任期間1806日は、安倍晋三、佐藤栄作、吉田茂、小泉純一郎の各首相に次いで戦後第5位の長期政権だ。

 長期政権は好調な経済に支えられると本コラムで書いてきたが、中曽根政権下の株価上昇率は187%と高水準だった。

 首相在任中は、国鉄(現JR各社)、日本電信電話公社(現NTT各社)、日本専売公社(現JT)の民営化など行財政改革が印象に残っている。

 筆者は当時、これらの民営化には携わっていなかったが、その後の郵政民営化や道路公団改革の際、大いに役立った。もっとも、郵政民営化は民主党政権に政権交代してから事実上、再国営化され、現在に至っている。昨今の経営不振や不祥事はこうした民営化の揺り戻しによるものだ。

 一方、JR、NTTなどはかなりうまくいっている。旧国鉄は、ストが頻発しながら殿様商売でどうしようもない経営だったが、民営化以降、「補助金食い」から、税金を払える企業に変貌し、その上でサービスも向上した。「民にできることは民でやる」という民営化は、コストをかけずにパフォーマンスは落ちないので成功確率の高い政策であるが、JRなど3公社の民営化は、今の状況でコストとパフォーマンスを考えれば成功例といっていい。

 また、戦後首相初の靖国神社公式参拝や、防衛費の国民総生産(GNP)=当時=比1%枠撤廃などその当時の国政上のタブーに挑んだ。

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