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【勝負師たちの系譜】ポスト羽生は誰か “七冠すべてを制覇”した棋士の「後継者」という言葉には大きな意味 (1/2ページ)

 最近あちこちで「ポスト羽生は誰か」という言葉を見かける。つまり、羽生善治九段の後継者は誰か、誰が次の覇者になるのかということだが、羽生の後継者という言葉には大変な意味がある。

 何せ羽生は、七冠すべてを制覇した棋士であり、誰も勝てなかった時代が長く続いたからである。現在は八冠あるタイトルのうち、渡辺明三冠(棋王・王将・棋聖)が一番多く、永瀬拓矢二冠(叡王・王座)の他は、広瀬章人竜王、豊島将之名人、木村一基王位が一つずつと、5人でタイトルを分け合っている状況だ。しかも今年は、棋王を除いてすべて挑戦者が勝つという、下剋上の年となっている。

 私はかつて、棋士の明るさを星に例えたことがある。棋戦でランクのある順位戦のA級を1、竜王戦の1組を1とし、一つ下がるごとに足していく。そしてタイトルを持っている数だけ、数字を引くのである。

 つまりA級で1組は2等星、名人か竜王を持っている人は1等星という具合だ。

 これで行くと渡辺はマイナス1等星。後のタイトル保持者はすべて1等星で、渡辺が一番輝いている訳だが、羽生の七冠時代はマイナス6等星で、夜空に輝く月と星くらいの差があったことになる。

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