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【高橋洋一 日本の解き方】不要論もあるが…まだ大きいG7の存在意義 自由主義の基本的価値観共有、簡潔な総括文書で主張明確に (1/2ページ)

 フランスで開かれた先進7カ国首脳会議(G7サミット)は、包括的な首脳宣言を採択せずに閉幕した。不要論も唱えられるなか、G7はどのような役割を果たせるのか。

 最近は、新興国経済の台頭などから、世界経済に関しては、G7に欧州連合(EU)、ロシア、新興経済国11カ国を加えたG20の役割が相対的に重要になってきている。ただし、G7は、自由、民主主義、法の支配、人権と言った基本的な価値観を共有する主要国の枠組みとして一定の意味がある。

 今回のG7で首脳宣言がなかったと報じられているが、一枚紙の「総括文書」が公表されている。

 総括文書になったのは、トランプ米大統領と他の首脳との意見の隔たりがあったからだと解説していたメディアもあったが、実はそうでもない。

 ホスト国のマクロン仏大統領がかつてサミットのシェルパ(事務方)をしていたとき、首脳宣言が大部すぎてポイントがぼやけたので、その反省から、今回は簡潔にして主張を明確にしたようだ。

 率直にいって、G7では事務方主導で、事前に作成される首脳宣言文書が大部になるものの、首脳間の自由な議論が少なくなっていたので、今回のやり方は良かったのではないか。

 そこに、書かれていたのは貿易通商、イラン、ウクライナ、リビア、香港情勢だ。いずれも、G7の共通価値観から懸念があるもので、今回総括文書を簡潔にしたので分かりやすくなっている。

 貿易通商では、世界に開かれた公正な貿易が望ましいとされている。そのために、世界貿易機関(WTO)の改革や知的財産の保護が重要という立場だ。

 さらに、2020年の規制障壁簡略化および国際税法の近代化に対する合意を約束している。

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