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「強制学習」で児童が死亡…金正恩氏が主導「孤児政策」の闇 (1/2ページ)

 北朝鮮の金正恩党委員長が掲げる「愛民政策」の一環として、2016年に再建された孤児養育施設で最近、児童が死亡する事件が発生したことが分かった。

 無理な強制学習が死亡の直接的な原因とされるが、児童たちの栄養状態もひどいという証言が出ている。施設側が児童に供給されるはずの食料を横流し、現金を得る不正腐敗が横行しているようだ。

 平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK内部情報筋は16日、「今月初め、平城(ピョンソン)中等学院で児童ら無理な強制学習をさせられ、学生1人が死亡する事件が起きた」と伝えてきた。

 情報筋によれば、「教師らが、基礎学力が不足している児童らに体罰を加えたところ、1人がめまいで倒れ、病院に運ばれたが息を引き取った」という。どのような体罰であったかは詳らかにされていないが、孤児たちの栄養状態が悪すぎたために、耐えることができなかったというのが情報筋の説明だ。

 情報筋はさらに、「平城市の教育当局は最近、中等学校の生徒をすべて最優等生にせよとの指示を出した。これを貫徹するという理由で、施設側は児童らにろくに睡眠もとらせず、毎日のように夜間強制学習をさせた」と説明する。担任教師が出す試験に合格した児童は寄宿舎に帰って眠ることができるが、そうでない児童は夜間学習への参加を強制されるという。

 北朝鮮の孤児養育施設を巡っては、性的虐待や暴力の横行などが報告されてきたが、強制学習で児童が死亡したという情報は初のケースだ。

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デイリーNKジャパン

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