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【高橋洋一 日本の解き方】トランプ大統領の「1%利下げ」要求 不動産業者としての「勘」と政治家としてのメッセージか (1/2ページ)

 トランプ米大統領はツイッターで、「かなり短い期間に少なくとも1%利下げすべきだ」と投稿、量的緩和も求めた。

 トランプ大統領がどのような背景で投稿しているかは全く筆者には分からないので、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策を理論的に考えてみたい。

 FRBが金融政策を決める手法をめぐっては、いろいろな研究があるが、この中で、スタンフォード大のテーラー教授が1993年に提唱した「テーラールール」が有名だ。

 筆者はかつて実際に当人から聞いたことがある。FRBがそうしたルールを持っているわけでないが、実際の金利をかなりうまく説明できるという。

 それによれば、政策誘導金利(フェデラル・ファンドレート=FFレート)は、「均衡実質金利」「インフレ率」「(インフレ率-目標インフレ率)÷2」「GDPギャップ÷2」の総和だ。

 ここでいうGDPギャップとは、現実GDPと完全雇用GDPとの差額が完全雇用GDPの何%になっているかであり、完全雇用GDP成長率に対応する均衡実質金利は2%、目標インフレ率も2%としている。

 この式の意味は、インフレ率2%で完全雇用の時に、実質金利が2%になるように金利調整するような金融政策を運営するというわけだ。

 インフレ率が目標2%に満たない場合や完全雇用になっていない場合には、金利引き下げの余地があるとも言える。逆にインフレ率が目標の2%を超えたり、完全雇用になっていれば金利を引き上げることにもなる。いずれにしても、インフレ率と失業率によって金融政策を行い、インフレ率2%、完全雇用を目指すわけだ。

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