記事詳細

【大前研一 大前研一のニュース時評】フェイスブックのデジタル通貨「リブラ」に逆風! G7もリブラ対策に合意…そのもっともな理由とは (1/2ページ)

 米フェイスブック(FB)が来年に開始する予定のデジタル通貨「リブラ」について、米議会は「開発を一時停止すべきだ」と阻止する動きを強めている。

 米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長も、米議会で「リブラはプライバシーや資金洗浄、消費者保護の面で深刻な懸念がある。事業の審査を慎重に見極める必要がある」と主張した。また、トランプ大統領もツイッターに「リブラは信用できない。フェイスブックは銀行免許を取得すべきだ」と書き込んでいる。

 背景にはFBの個人情報流出の問題や、2016年の大統領選でフェイクニュースをバラまいたことによる不信感がある。

 この17日からフランスで開かれた主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議でもリブラ対策が大きな議題となった。いつもなら集まって何も合意ができないG7なのに、ことリブラ対策については合意した。それほど、リブラの影響は大きくなると思われ警戒されているわけだ。FBもこんなに反響があるとは思わなかったことだろう。

 大きな反応があるのは、リブラが仮想通貨ではなく、ドルや円などの通貨に裏打ちされているからだ。ポイントは、FBのメッセンジャー機能(リアルタイムでメッセージのやり取りができるアプリ)を使って、カネを貯めたり、融通したり、送金したりできること。

 SWIFT(国際銀行間通信協会=銀行経由で国際送金する際に顧客の個人情報を共有するネットワークシステム)や日本の全銀システム(全国銀行データ通信システム=国内の金融機関相互の内国為替取引をコンピューターと通信回線を用いてオンライン処理できる手形交換制度)などを経由せずとも、取引ができるわけ。

関連ニュース