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参院選「油断すれば与党大敗の可能性高い」 安倍政権に不利な“無風”状態 文芸評論家・小川榮太郎氏が分析 (1/2ページ)

 中盤戦に突入した参院選(21日投開票)は、自民、公明与党が順調な戦いぶりを見せているが、本当にそうなのか。文芸評論家の小川榮太郎氏が緊急寄稿した。

 参院選の情勢調査結果が出てきた。報道各社とも「自公与党が改選過半数(63議席)を確保」と分析し、産経新聞は9日、勝敗の分け目となる32の「一人区」で「自民党は19選挙区で先行」と報じた。

 アベノミクスが功を奏し、安倍晋三首相が外交舞台を取り仕切る「世界の顔」となるなか、声なき声が安倍政権を支持してきたのは事実だ。一方で、野党側には勝利する気概も、それにふさわしい顔ぶれも存在しない。

 それでも、今回の選挙は、少しでも油断すれば与党が大敗する、大どんでん返しの可能性が高いと私は見ている。

 選挙をめぐる空気は低調である。無風状態だ。事前調査で「自民党支持」と回答する人の多くは消極的支持派である。これらの人々の多くは、ここまで無風になると、信任の意思を「無投票で示す」傾向が強まる。

 では、誰が積極的に投票に行くか。第1に、安倍嫌いの人々。第2に、現状に不満がある人々だろう。

 米中激突の中で景気後退局面に入った今、潜在的な不満層は増えている。テレビや新聞を信用している高齢者の反安倍層も、序盤・中盤情勢で自民党が大勝する可能性を見れば、積極的な投票行動に出るだろう。

 こうしたなか、今回決定した消費税増税について、一般国民以上にアレルギーが強いのが、「安倍首相のコアな支持者」だ。彼らは一貫して、安倍首相を支持するのと同じくらいの熱意で、消費税増税に反対してきた。彼らのモチベーションはしぼんだ。

 消極的支持層が投票に行かず、不満層ほど投票に行き、安倍支持者が熱意を失えば、激戦の「一人区」で候補者を乱立する小政党に与党票が食われ、連鎖的敗北を喫する可能性は否定できない。

 しかし、敗北は絶対に許されない。なぜか。

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