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中国の圧力でつぶされた「金正恩カジノ事業」のなれの果て (2/3ページ)

 北朝鮮内部のデイリーNK情報筋は建設関係者の話として、金日成主席を象徴する「太陽」をかたどった建物だと伝えた。当初の計画通り進んでいたとすれば、神聖なる最高指導者の名前をつけたカジノホテルが建設される予定だったということだ。

 (参考記事:鴨緑江の向うにそびえ立つ北朝鮮「金日成カジノホテル」

 カジノホテルから一般のホテル、そして一般向けのマンションへと2度も建物の用途が変更されたわけだが、どうしてホテル建設をあきらめたのか、その理由はわかっていない。ただ、国際社会の制裁の影響があるものと思われる。

 北朝鮮当局は当初、世界各国からの投資を当て込んで、20階建て以上の高級ホテル10棟とカジノを建設することを計画していたが、国連安全保障理事会の制裁決議は北朝鮮との合弁企業、新規投資、既存の企業の事業拡大など北朝鮮への投資を禁じている。また、高級ホテルに備え付けられる贅沢品も、輸出が禁じられている。

 それでも建設を進めたのは、米朝首脳会談で核問題で合意に至れば制裁が緩和されるだろうと当て込んでのことだと思われるが、今年2月のベトナム・ハノイでの会談は物別れに終わり、投資が全く期待できない状況となった。

 朝鮮戦争への参戦経験を持つ著名なカジノ企業、ラスベガス・サンズのアデルソンCEOは昨年11月、イスラエルの団体のイベントで「コリアには闘いに行きたくないが、ビジネスを立ち上げに行きたい」と語ったことで、北朝鮮でのカジノビジネスに進出するのではないかとの噂が立ったが、後に「南北関係がよくなれば米国企業が韓国でビジネスがしやすくなる」という意味だったと釈明した。

デイリーNKジャパン

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