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【朝日新聞研究】70年代、極左勢力のテロ事件が頻発… 朝日新聞の熱心なフォローが“温床”作り出した (2/2ページ)

 この1960年代から70年代にわたる、左翼勢力の活動を熱心にフォローし、彼らの側に立つような報道をしたのが朝日新聞であり、中核となったのが今はなき週刊誌『朝日ジャーナル』だった。

 それは、3月13日夕刊の「あのとき それから」欄の、東大安田講堂事件(69年1月)の論調に、見事なまでに再現されている。当時、講堂を封鎖した全共闘側の意見が、何人も紹介される記事になった。

 しかし、前出の2つのドラマが放送された70年代前半は、60年代の大学紛争で敗北した極左勢力が、凶悪なテロ犯罪に乗り出した時代だった。

 70年には、共産主義者同盟赤軍派が「よど号ハイジャック事件」を起こした。72年には連合赤軍による、仲間同士の「大量虐殺事件」が明るみに出た。74年には、8人の死者と400人近い負傷者を出した、東アジア反日武装戦線による三菱重工爆破事件など、「連続企業爆破事件」が発生した。極左勢力によるテロ事件は、まだまだ、たくさんあった。

 それがすっかり忘れられているのは、メディアが「歴史の真実」を正確に回顧していないからではないか。学生が大学紛争に熱中して、身を誤ったのは自己責任だが、大学紛争とテロで、大学関係者や一般人に多くの犠牲者が出ている。

 私には、朝日新聞が、左翼をかき立てるような報道をしたことによって、凶悪な暴力事件が発生する温床を作り出したとしか思えない。

 ■酒井信彦(さかい・のぶひこ) 元東京大学教授。1943年、神奈川県生まれ。70年3月、東大大学院人文科学研究科修士課程修了。同年4月、東大史料編纂所に勤務し、「大日本史料」(11編・10編)の編纂に従事する一方、アジアの民族問題などを中心に研究する。2006年3月、定年退職。現在、新聞や月刊誌で記事やコラムを執筆する。著書に『虐日偽善に狂う朝日新聞』(日新報道)など。

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