【桂春蝶の蝶々発止。】大津・園児2人死亡事故の記者会見に閉口… リアルを求めることが正義といえるのか (1/2ページ) 桂春蝶の蝶々発止。
滋賀県大津市の交差点で8日、車2台が衝突して、弾みで軽自動車が保育園児の列に突っ込む、痛ましい事故がありました。ともに2歳の男児と女児が亡くなりました。心から、ご冥福をお祈りいたします。
保育園側が同日、記者会見を開きました。一部の記者が、泣き崩れる園長らの責任を問うような質問をしたことについて、批判が集まっています。私もネットで動画を見ましたが、少し閉口してしまいました。
こうした事件が起こった際、現場に派遣されるのは、若い記者が多いと聞きます。当然、記者会見には慣れていない。警察の発表が少ないなかで、新聞の記事やテレビのニュース原稿を書かんとあかん。被害者側の心情への配慮が欠けていたのでしょう。
私は思います。あの会見をテレビで生中継する必要があったのかと? 私らの世界でいう「前座見習い」みたいな記者に任せてまでして。
ここに、私たち全員が考えなければならないポイントがあるのです。
それは…残念ながら「視聴率という数字が上がるから」ですよね。そう、視聴者がリアルを求めているからです。
数字を求めるのは誰なんですか? スポンサーですよね。スポンサーは誰を見ているのですか? 世間であり世論です。世間ってなんですか? 世論ってなんですか?
ここでよく考えてみましょう。それは私であり、皆さん自身なのです。求めているにも関わらず、そのマスコミを批判して炎上させているのも私たちです。このパラドックスに、われわれは早く気付かないといけないのではないですか?