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【昭和のことば】殺伐とし始めた日本にやさしさ、思いやり… 気くばり(昭和57年) (1/2ページ)

 毛の薄いおじさんの笑い顔が表紙の本が、当時どの家にもあった。大ベストセラーとなった鈴木健二さんの著書『気くばりのすすめ』である。当時まだ若造だった私には、なんでこの本が売れているのかがよく分からずぽかんとしたものだが、殺伐とし始めた日本にやさしさや思いやり、気くばりが必要だ、と説いたというのが、その時代背景である。

 この鈴木健二さん、なかなか変わったお人だった。NHKのアナウンサーとして数々の雄姿で有名だが、職人かたぎの性格から称賛・批判数々のエピソードが残されている。

 この年の主な事件は、「東京・赤坂の『ホテル・ニュージャパン』で火災発生、33人死亡」「日航機、羽田着陸寸前に海面墜落(機長による逆噴射操作の人為的事故)。24人が死亡」「500円硬貨発行」「東北新幹線、大宮-盛岡間開業。上越新幹線、大宮-新潟間開業」「九州北西部に集中豪雨で、長崎『眼鏡橋』が崩壊」「三越取締役会で岡田茂社長を解任。『なぜだ』が流行語に。愛人も脱税容疑で逮捕」「パンダのフェイフェイ、上野動物園に到着」「第1次中曽根康弘内閣成立」など。

 岡本綾子、ゴルフ米公式ツアー優勝。中・高校の卒業式への警官関与が1528校、校内暴力の嵐が全国の学校に吹き荒れた。

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