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【富坂聰 真・人民日報】金正恩氏、4回目電撃訪中の意味は? アメリカの“放置”に不満 (1/2ページ)

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が再び訪中した。しかも唐突に。

 訪問の意図をめぐってやっぱり出てきたのが、「中国が対米関係でカードとする」という話だ。

 私は、国際関係の分析で一番問題なのが、まるで「三題噺」みたいに、直近の動きをつなげて作文するメディアの体質だと思う。何となく説得力があるから怖いのだが、「では、具体的にどんな効果があるの?」と尋ねたとき、誰が応えられるのか。

 少なくとも中国は、北朝鮮カードで対米関係を改善、または交渉を有利に進められるとは思っていない。

 なぜか?

 はっきり言えば北朝鮮なんかにアメリカは興味ないからだ。

 昨年6月12日のトランプ大統領と金正恩委員長による米朝首脳会談からすでに半年が過ぎた。

 確かに両首脳は年初からエールを送り合った。

 金正恩委員長は、1月1日の「新年の辞」のなかで「いつでもトランプ大統領と会談する用意がある」と語り、1月4日『労働新聞』に続く5日の朝鮮中央通信は、「朝鮮半島を永続的な平和地帯とすることは、北朝鮮の党と政府の強い意志だ」とする記事を配信している。

 一方のトランプ大統領も2日に開いた閣議の場で「金正恩委員長から良いメッセージが来た。そう遠くない将来に会談を設定する」と語ったのに続き、6日には、「米朝首脳会談の場所について話している。北朝鮮側も私に会いたがっていて、私も会いたいと思っている」と応じた。

 一見穏やかなコミュニケーションにも映るが、金委員長は前述した「新年の辞」のなかで「朝鮮人民の忍耐力を見誤り、制裁と圧迫を続けるなら」といったいらだちを表現し、トランプ大統領も6日の会見では、「ただし、北朝鮮に対する制裁はいまだ有効だ」としている。

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